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コミックファンについての一考察

 漫画及び漫画雑誌(週刊、月刊、隔月刊、季刊)を購入する人々でライトユーザーからヘビーユーザーまで幅広く存在します。
 ライトユーザーとはときどき漫画を買う程度でコミックファンの大半を占めます。対するヘビーユーザーは、保存用と購読用の1種を2冊つづ購入したり、極一部の書店やアニメのショップ特典(販売促進グッズ)やショップポイントを目当てに購入する人たちを指します。
 ショップ特典とは、栞、ブックカバー、スティックポスター(小さいポスター)、ペーパー(著者が書き下ろしたイラストや挨拶文のコピー紙)があり、出版社が梃子入れしている著書の販売促進グッズです。誰でも買えるものではなく先着50名等の限定商品になります。コアなユーザーほどこれらの情報収集に力を入れています。出版社、書店、情報系ブログ、著者ブログ等で情報が流されますが、ライトユーザーの目に止まる機会はまずないでしょう。
 次に前述したアニメショップのポイントカードを紹介します。最近三省堂書店など、1点1円というようなポイント制を導入している書店が増えてきました。
 しかしここでは紹介するショップポイントは若干異なります。商品を購入するとポイントが貯まるシステムは同じですが、1点1円という交換ではなく、ショップオリジナルのグッズと交換できる制度です。
とらのあな、メロンブックスのポイントカード
 オリジナルグッズは、作家の描いたイラストテレカやQUOカード、フィギャア等でポイントを貯めないと交換できない限定個数の非売品ばかり。コアなユーザーほど好きな作家に対するコレクションの執着心が強く、あっという間に無くなります。
 これら独自の特典を扱っている代表的なアニメショップは、「とらのあな」、「ゲーマーズ」、「アニメイト」、「K-BOOKS」、「メロンブックス」等で導入されています。案外この手のお店はどこにあるのか知らない方も多いかもしれませんが、秋葉原、新宿、横浜、日本橋(大阪)、札幌、名古屋、広島、福岡等大都市には間違いなくあります(メロンブックスを例に取ると、札幌、仙台、高崎、宇都宮、大宮、秋葉原、横浜、静岡、名古屋、京都、大阪日本橋、神戸、岡山、広島、松山、小倉、福岡に店舗があります)。
 前述したショップ特典品は、ネットオークションを通じて盛んに取引されています。人気グッズになると購入した書籍代の数倍になることも珍しくありません。しかもかなり強気な値段を付ける傾向にあります。
 なかには一商品を複数のショップで購入し、商品本体を1個残して売却し、ショップ特典を集める方もいます。そんな方に打って付けなのがネットオークションです。出品社の中には発売前からショップ特典品を出品する輩もいます。これは発売日当日に現物を入手できることを前提にショップ特典等を転売しています。スピードが命とも言うべきか早期に出品しているほど価格は高値になる傾向にあります。ただし、商品が手元にない出品は、オークションの規定ではアウトなので入札トラブル等のリスクは一般入札より高いと思います。
 特装版もしくは初回限定版というオマケの付いた特別価格の漫画が最近増えてきました。人気コミックを中心に月に数種類発刊されています。
 これは通常の漫画(以下、通常版)とは別に同時発売されています。通常版よりは定価(4000円以内が大半)が高く設定されています。オマケは、フィギャア、バッジ、DVD(OAD=オリジナルアニメーションDVD)等が付いています。
 大半の書店では予約販売のみとされていますが、神田・三省堂本店などの大型書店では予約なしでも購入することができます。ネット書店のアマゾンでも当日なら比較的購入できますが、即日完売も珍しくなく、出店業者が定価より高いプレミア価格を付ける場合があります。ただし商業誌は数が出ているので、時期が過ぎればそれなりの価格に落ち着きます。
 漫画家のサイン会が書店やアニメショップでときどき開催されています。
 そこそこ売れている作家さんでも熱心なファンが必ず付いているので競争率が激しくなります。さらに超人気漫画家さんになると、整理券を入手するには早朝もしくは徹夜で列ぶことも覚悟しないと厳しいでしょう。「エマ」というメイド漫画で有名な森薫先生のサイン会の整理券配布は朝7時頃に定員に達したそうです。定員は50名~200名ですから競争率が高いのも頷けます。
 それと何と言ってもあまりサイン会の情報が普通に生活をしていると聞こえてこないのです。自らアンテナを張って情報を探さないと見落としてしまいます。
 ネットを使って調べられる有名なところは、有隣堂、とらのあなです。これらはホームページ上で大きく告知していますし、月に数回開催しています。それ以外では漫画家さん自身の運営しているホームページでの告知されているケースがあるのでときどきチェックしましょう。
 なぜサイン本なのか? これは漫画家のサインが欲しいという面ももちろんあるのですが、さらにサービス精神大精な漫画家さんは注文したキャラクターのイラストを描いてくれる場合があります。あくまで場合があるだけでサイン会に列んでみなければわかりません。描いてくれたらラッキーくらいの感覚でいましょう。運良く描いてくれる場合は、現場でさっさっさーと描いてくれます。さすが プロだなぁと実感できます。
 そんなサイン本はヤフオクや「まんだらけ」等にて売買されています。色紙のサインより、かなり安く取引されていますので入手はしやすいのですが定価の数倍は覚悟してください。私の知っている限りで一番高値だったのは人気や漫画の「おおきく振りかぶって!」ひぐちアサ先生のサイン本で、池袋の「K-BOOKS」で売られていた65000円でした。
 ただし、サイン本の数はさほど多くないので好きな漫画家の本に出会うのは難しいので、オークションの商品一括検索するツールや出品アラートを有効に活用して探してみましょう。
 漫画家の色紙は更に価値が高まります。それは書籍のサイン会等では色紙へのサインはNGなので絶対数が少ないからです。よほど親しい関係者や雑誌の懸賞商品以外ではほとんど描かれないでしょう。
 色紙はサイン本と違って時間を掛けて丁寧に描かれていたり、カラーイラストも多く、見栄えがします。
柴田ヨクサル先生の直筆色紙
 ただし、絵が印刷でサインのみというものや絵とサインの両方が印刷という場合(書店での販売促進用として多い)もあります。これは慎重に見ないと印刷かどうか判断しづらい場合もあるので、入手の際には注意が必要です。また色紙は飾っていると変色したり日焼けしてしまいます。入手する際には状態の確認も必然です。
水都あくあ先生の色紙。絵は印刷
 最近多いのが海外のイベントで懸賞として出された漫画家の色紙がネットオークションを通じて逆輸入される場合があります。雑誌等で紹介されている場合もありますので漫画家さんの活動情報をチェックしておいて損はありません。
水都あくあ先生の色紙。中国語が印刷
 色紙には価値が高い分贋作が多数存在します。特にコレクターに人気の高い作品には落款まで作られた凝った贋作もあり(手塚治やのらくろ等)、目利きのできない方は手を出さない方がいいでしょう。
 現代の漫画家さんでは「うる星やつら」の高橋留美子さんの色紙が二十数年前から50万円しました。最近は少し落ち着いて15~25万円くらいですが、贋作が多いので有名です。この1年でネットオークションにも何度か贋作が出ています。
「まんだらけ」というショップでは色紙等の鑑定をしています。有料で鑑定書を発行(5万2千5百円)していますが、このお店はかなり信頼ができると思います。店頭で購入すると商品に鑑定書が付いている場合もあります。
 従来あった古本屋は減少傾向にありますが、コミックのリサイクルを謳ったショップが近年増えてきました。最大手はブックオフですが、それ以外にもチェーン展開しているショップはたくさんあります。
 新刊を取り扱うより利益率が大きいし、本の知識(目利き)がなくても基本は定価の半額で売るという誰でもできる(アルバイトで十分)という手法が当たりました。
 しかも店舗は駅前の一等地にあり、最新刊の入荷も早く、品揃えは新刊の書店以上あるので、あなどれません。発売1ヶ月程度のコミックの価格はかなり高めですが(定価から2~4割引)、古いものは1冊105円からあります。
 従来の古本屋では高くて導入できなかった書籍用の断裁機を使って本がきれいに生まれ変わります。立ち読み可のところが多く、本を探すのに苦労しますが、年代物作品の掘り出し物が多く、私も定期的にチェックしています。